1.改定後の雇用保険率の適用時期
TKCで確認した内容は以下の通りです。
なお、個別のケースや不明な点は、最寄りの労働局、労働基準監督署もしくは公共
職業安定所(ハローワーク)にご確認ください。
確認いただいた内容に基づき、新保険率適用開始日を変更して給与処理を進めて
ください。
(1) 厚生労働省HP上の『労働保険 年度更新申告書の書き方』では、次のとおり記載
されています。
①「7 労働保険対象賃金の範囲」(14頁)
「保険料算定期間中(令和6年4月1日~令和7年3月31日)に支払いが確定した
賃金は、算定期間中に実際に支払われていなくとも算入してください。」
②「9 確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表の書き方」(16頁)
「令和6年4月1日~令和7年3月31日までに使用したすべての労働者に支払われ
た賃金(支払義務が具体的に確定した賃金を含みます。)の総額を、集計表に記載し
てください。」
【ご参考】厚生労働省ホームページ 労働保険年度更新申告書の書き方
(2) そのため、ご質問の1のように3月31日までに賃金締切日が到来する(賃金計算期間
の終わりが3月31日以前である)給与は、改定前の雇用保険率を適用することに
なります。
(3) また、ご質問の2のように賃金計算期間が月をまたぐ場合について、雇用保険率の改正
があった際に都道府県労働局に伺ったところ、つぎのような見解を示されていました。
「3月31日までの労働分の給与は旧保険率、4月1日以降の労働分は新保険率を適用
して計算するのが原則である。
ただし、実務上の扱いを考慮すれば、便宜的に当該給与が3月分であればすべて
旧保険率で計算し、4月分であれば新保険率で計算することとしても差し支えない。」
2.4月支給を旧保険料率で計算する場合のシステムの設定
以下の手順で適用開始日を登録します。
(1) 「設定」-「事業所・部署」-「事業所」をクリックします。
(2) 事業所の「旧保険料率・掛率」をクリックします。
(3) 左の一覧から、「雇用保険料率」をクリックします。
(4) 最新の適用開始日の「削除」をクリックします。「削除します。よろしいですか?」
と表示されますので、[はい]をクリックします。

(5) [登録]をクリックし、適用開始日、保険料率を設定し、[OK]をクリックします。
ご質問のケースでは以下のとおり設定します。
①ご質問1のケース
適用開始日に4月10日より後の日付「20XX年04月11日」を設定します。

②ご質問2のケース
適用開始日に4月20日より後の日付「20XX年04月21日」を設定します。
※4月分で新保険料率を適用するにもかかわらず削除してしまった場合は、適用開始日を
「20XX年04月01日」として登録してください。