「申告先税務事務所」の情報がクリア(削除)されてしまう原因は、以下の4つです。
1.計算処理を行う前に、メニュー901等を開いたため
「申告先税務事務所」は、計算結果(=作成済の申告書データ)と整合性をとっています。
例えば、前期までA市に事務所等が存在していたが、当期にA市の事務所等が全て廃止
された場合は、当期はA市に対する申告書は作成されません。A市の申告書データは作成
されないため、引き継がれてきたA市の申告先税務事務所を紐づけるデータが存在しない
ため、当該A市の申告先税務事務所の情報はクリアされます。
このような仕組みから、地方税の計算処理を行っていない状態でメニュー901等を選択
すると、地方税申告書が作成されていないために提出先の情報が存在しないことにより、
引き継がれてきた設定済みの申告先税務事務所がクリア(削除)されます。
地方税計算が未了の状態で、当該メニューは開かないようにご留意ください。
2.提出年月日に誤りがある状態で、[国税・地方税の申告先の確認]タブを開いたため
メニュー901等の[電子申告基本情報]タブの[提出年月日]欄の日付を誤って入力した
場合に、「申告先税務事務所」がクリアされてしまうことがあります。
例えば、令和とすべきところ誤って平成の年月日を入力してしまった場合などです。(※1)
[提出年月日]欄の日付の入力間違い(特に元号の設定間違い)にご留意ください。
※1 [提出年月日]欄に入力した日付の時点で、提出先団体が電子申告を受付開始して
いない場合は、電子申告対象外の団体と判断されて、[国税・地方税の申告先の確認]
タブに表示されません。また、電子申告対象外の団体と判断されて表示されない
提出先の提出先税務事務所情報は、[国税・地方税の申告先の確認]タブを開く
タイミングでクリアされてしまいます。
そのため、[提出年月日]欄に誤って平成5年など日付(元号)を誤って入力された場合、
平成5年時点では電子申告の制度そのものが開始されていないので、全ての提出先が
電子申告対象外と判断されて、[国税・地方税の申告先の確認]タブに表示されなく
なり、提出先税務事務所もクリア(※2)されてしまうことにご留意ください。
※2 [提出年月日]欄を間違えて入力し、[国税・地方税の申告先の確認]タブで表示
されなかった提出先の提出先税務事務所のデータはクリアされてしまいます。
そのため、[提出年月日]欄を正しく修正し、当該タブに正しく表示されるように
なったとしても、クリアされてしまった提出先税務事務所については、お手数ですが、
再設定(※3)いただく必要があることにご留意ください。
※3 市町村など提出先が市役所など1つしかない提出先については、提出先が自動で
設定されますが、都道府県など提出先が複数ある県税事務所等については、システム
で自動設定(判断)できないため、ご設定(ご選択)いただく必要があります。
3.メニュー901等を開く前に年度更新を行ったため
「申告先税務事務所」は、当年度のデータで初めてメニュー901等を開いたタイミングで、
引き継がれてきた申告先税務事務所が、画面に連動されて表示されます。
そのため、一度もメニュー901等を開いていない状態で年度更新を行うと、申告先税務
事務所が連動されていない状態で翌期に引き継ぎ処理が行われるため、申告先税務事務所
を引き継ぐことができずに、結果としてクリア(削除)された状態になります。
確定申告のデータでは、各通算法人で地方税の計算後にメニュー901等を開いてから、
年度更新(※)を行ってください。
※ 確定申告の業務を終える前に、翌年度の第一四半期を作成する場合等に発生する
可能性があります。
4.予定(中間)申告をe-TAXグループ通算で処理したが電子申告しなかったため
上記3と同じ原因です。
中間申告(仮決算)や予定申告のデータを作成したが、電子申告は行わないため
メニュー901等は開かずに、当該予定申告等のデータから次の処理区分のデータを作成した
場合です。
申告データを処理する場合は、計算後にメニュー901等を開いてから、データの作成を
行ってください。