e-TAXグループ通算(申告書作成)
Q&Aコーナー
  整理番号:0102029
更 新 日:2024/11/07
テーマ 添付書類
質問
 財務諸表や勘定科目内訳明細書の読み込み方法で、どれを選択すればよいか分かりません。
 各読み込み方法のメリット・デメリットを教えてください。
 また、お勧めの方法も教えてください。

<システムで使用可能な読込み方法>
1.財務諸表の読み込み(4種類)
(1) 「貴社独自レイアウトの財務諸表」(CSV形式)
  ※「TKCシステム(FX5等)で作成した財務諸表」(CSV形式)も同様です。
(2) 国税庁指定CSV形式の財務諸表(CSV形式)
  ※「e-Tax標準科目(1,600)対応のVer2.0(勘定科目コードを使用しない)」と
   「EDINET勘定科目(6,400)対応のVer3.0(勘定科目コードを使用する)」の
   2種類を使用可能です。(通常は、Ver3.0を使用します。)
(3) 国税庁指定XBRL形式の財務諸表(XBRL形式)
  ※「Spec2.1 バージョン2.0」と「Spec2.1 バージョン3.0」の2種類を使用可能です。
    (ご利用の会計システムから切り出せるバージョンに依ります。)

2.勘定科目内訳明細書の読み込み
(1) TKC専用フォーム(Excel形式)
(2) 貴社独自のレイアウト(CSV形式)
(3) 国税庁標準フォーム(CSV形式)
回答
 各方法のメリット・デメリットと、お勧めの方法は以下となります。
 以下の内容と、貴社の運用方針から、最適な方法をご検討ください。
 ※どの方法を使用しても、最終的に作成される電子申告データは、バージョンに応じて
  同様の電子申告データになります。

Ⅰ 財務諸表
1.お勧めの方法
  「独自レイアウト」です。ただし、「国税庁指定XBRL形式」をご利用の会計ソフト
 から切り出せる場合は、XBRL形式が一番楽な方法(※1)となります。
  ※1 処理に手間がかからない順は以下です。(左側から処理が楽な順です。)
    「国税庁指定XBRL形式」>「独自レイアウト」(※2)>「国税庁指定CSV形式」
  ※2 「TKCシステム(FX5等)で作成した財務諸表」も「独自レイアウト」の方法
    による読み込みですが、レイアウト設定が自動で行われます。

2.各方法のメリット・デメリット
1.「独自レイアウト」
(1) メリット
 ① 一番利用されている方法です。
   会計ソフトからXBRLを出力できない場合は、当該方法をお勧めします。
   なお、弊社のFX5をご利用の場合は、「TKCシステム(FX5等)で作成した財務諸表」
  の方法をご利用ください。
 ② Excel等で作成済の財務諸表のデータからCSVを作成し、基本的にそのまま
  使用可能です。
   また、レイアウトの設定作業は、一度行えば以後は不要なため、少ない手間で
  対応可能です。
   (レイアウトを変更した場合は、再度、レイアウト設定が必要になります。)
 ③ e-Tax標準科目や独自科目の紐づけを、読み込み後に自由に設定(変更)できるので、
  自由度が一番高い方法です。
 ④ 読み込ませた内容を、システムから帳表形式で確認可能です。
(2) デメリット
 ① 独自レイアウトの構造によっては、レイアウトやデータの修正が必要になります。
  (例)同じ行に金額が2列以上ある場合は、1科目1金額になるようにレイアウトの
     修正が必要など
 ② 独自レイアウトは「Ver3.0のEDINET勘定科目(6,400)(勘定科目コードを使用する)」
  に対応できておらず、「Ver2.0のe-Tax標準科目(1,600科目)(勘定科目コードを使用
  しない)」を使用します。

2.「国税庁指定XBRL形式」
(1) メリット
 ① 一番手間のかからない方法です。
   会計ソフトから切り出したXBRLを、システムに読み込むだけです。
   ご利用の会計ソフトがXBRLを出力できる場合は、当該方法が一番簡単なので
  お勧めです。
(2) デメリット
 ① システムで読み込ませたXBRL形式のデータは、システムから帳表形式で確認
  できません。
   帳表形式で確認するには、当該データを切り出した会計ソフトか、e-Taxソフト
  (PC版)で確認が必要です。

3.「国税庁指定CSV形式」
(1) メリット
 ① 「Ver3.0のEDINET勘定科目(6,400)(勘定科目コードを使用する)」は、
  主要な業種ごとの標準フォームが用意されています。
(2) デメリット
 ① 国税庁指定の標準フォームを使用し、CSVデータを作成する必要が
  あるため、一番手間のかかる方法です。
 ② システムで読み込ませたCSV形式のデータは、システムから帳表形式で
  確認できません。
   帳表形式で確認するには、e-Taxソフト(PC版)での確認が必要です。

 【ご参考】[e-Tax]財務諸表のCSV形式データの作成方法

Ⅱ 勘定科目内訳明細書
1.お勧めの方法
  「TKC専用フォーム」(※)です。
  ※ 処理に手間がかからない順は以下です。(左側から処理が楽な順です。)
   「TKC専用フォーム」>「独自のレイアウト」>「国税庁標準フォーム」

2.各方法のメリット・デメリット
1.「TKC専用フォーム」
(1) メリット
 ① 一番利用されている方法です。
   独自レイアウトの方が楽に対応できるなどの理由がなければ、通常は当該方法を
  お勧めします。
 ② CSVを作成せずに、Excelのまま読み込めます。
 ③ 国税庁標準フォームのように、異なる科目のデータを、1つのシートにまとめてから
  CSVを作成する手間が不要です。
 ④ 国税庁標準フォームより、入力が容易です。
   (例)国税庁標準フォームは、日付を和暦で複数列に分けて入力するところ、TKC
     専用フォームでは、西暦で1度に入力できるなど
 ⑤ Excelの「データの入力規則」で、入力定義のヒントの表示や、入力値のチェックが
  行われます。
   ※ 入力定義のヒントは、「国税庁標準フォーム」でも表示されますが、入力値の
    チェックは行われません。
 ⑥ 必須項目をシステム側で設定し、設定漏れがないようにしています。
  1)「フォーマット区分」
    どの内訳書か見分けるためのキーとなる必須項目ですが、システムが設定している
   ので、当該項目はTKC専用フォームにはありません。
  2)「行区分」
    明細行の場合は0の入力が必須ですが、空欄は0とみなしてシステムが設定している
   ので、当該項目を未入力でもエラーになりません。
(2) デメリット
 ① 勘定科目内訳明細書のデータを、TKC専用フォームに移し替える作業が必要です。

2.「独自レイアウト」
(1) メリット
 ① 貴社で作成済のデータを利用するため、データ作成の手間が少ないです。
   また、レイアウトの設定作業は、一度行えば以後は不要なため、少ない手間で
  対応可能です。
   (レイアウトを変更した場合は、再度、設定が必要になります。)
 ② 合計行がある内訳書は、システムが自動で合計行を設定できます。
(2) デメリット
 ① レイアウトによっては、国税庁仕様のレイアウトに合わせるため修正が発生します。
   修正が大きい場合は、「TKC専用フォーム」を使用する方が、手間がかからない
  場合があります。
  
3.「国税庁標準フォーム」
(1) メリット
 ① 特にありません。
(2) デメリット
 ① 「TKC専用フォーム」のメリットの逆になります。

 【ご参考】[e-Tax]勘定科目内訳明細書及び法人税申告書別表等(明細記載を要する部分)のCSV形式データの作成方法
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