e-TAX連結納税
Q&Aコーナー
  整理番号:0098481
更 新 日:2022/07/27
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質問
 財務諸表や勘定科目内訳明細書の読み込み方法で、どれを選択すればよいか
分かりません。
 各読み込み方法のメリット・デメリットを教えてください。
 また、お勧めの方法も教えてください。

<システムで使用可能な読み込み方法>

1.財務諸表の読み込み(4種類)
(1) 「貴社独自レイアウトの財務諸表」(CSV形式)
  ※「TKCシステム(FX5等)で作成した財務諸表」(CSV形式)も同様です。
(2) 国税庁指定CSV形式の財務諸表(CSV形式)
  ※「e-Tax標準科目(1,600)対応のVer2.0(勘定科目コードを使用しない)」と
   「EDINET勘定科目(6,400)対応のVer3.0(勘定科目コードを使用する)」の
   2種類を使用可能です。
(3) 国税庁指定XBRL形式の財務諸表(XBRL形式)
  ※「Spec2.1 バージョン2.0」と「Spec2.1 バージョン3.0」の2種類を
   使用可能です。

2.勘定科目内訳明細書の読み込み
(1) TKC専用フォーム(Excel形式)
(2) 貴社独自のレイアウト(CSV形式)
(3) 国税庁標準フォーム(CSV形式)
回答
 各方法のメリット・デメリットと、お勧めの方法は下記となります。
 これらの内容と、貴社の運用方針から、最適な方法をご検討ください。
 ※どの方法を使用しても、最終的に作成される電子申告データは同じです。

Ⅰ 財務諸表
  下記は処理に手間がかからない順です。 ※手間がかからない方法が左です。
 「国税庁指定XBRL形式」>「独自レイアウト」(※)>「国税庁指定CSV形式」
(※)「TKCシステム(FX5等)で作成した財務諸表」も「独自レイアウト」の方法
    による読み込みですが、レイアウト設定が自動で行われます。

  お勧めの方法は、「独自レイアウト」です。
  ※ただし、国税庁指定XBRL形式が使用できる場合は、「国税庁指定XBRL
   形式」が一番楽な方法となります。

  各方法のメリット・デメリットは下記となります。

1.「国税庁指定XBRL形式」
(1) メリット
 ① 一番手間のかからない方法です。
   会計ソフトから切り出したXBRLを、システムに読み込むだけです。
   ご利用の会計ソフトが、XBRLを出力できる場合、当該方法が一番簡単です。
(2) デメリット
 ① システムで読み込ませたXBRL形式のデータは、システムから帳表形式で
  確認できません。
   帳表形式で確認するには、当該データを切り出した会計ソフトか、e-Taxソフト
  (PC版)で確認が必要です。

2.「独自レイアウト」
(1) メリット
 ① 一番利用されている方法です。
   会計ソフトからXBRLを出力できない場合は、当該方法をお勧めします。
 ② Excel等で作成済の財務諸表のデータからCSVを作成し、基本的にそのまま
  使用可能です。
   また、レイアウトの設定作業は、一度行えば以後は不要なため、少ない手間で
  対応可能です。
   (レイアウトを変更した場合は、再度、レイアウト設定が必要になります。)
 ③ e-Tax標準科目や独自科目の紐づけが、読み込み後に自由に設定できるので、
  一番自由度の高い方法です。
 ④ 読み込ませた内容を、システムから帳表形式で確認可能です。
(2) デメリット
 ① 独自レイアウトの構造によっては、レイアウトやデータの修正が必要に
  なります。
  (例)同じ行に金額が2列以上ある場合は、1科目1金額になるようにレイアウトの
     修正が必要など
 ② 独自レイアウトは「Ver3.0のEDINET勘定科目(6,400)(勘定科目コードを
  使用する)」に対応できておらず、「Ver2.0のe-Tax標準科目(1,600科目)
  (勘定科目コードを使用しない)」を使用します。

3.「国税庁指定CSV形式」
(1) メリット
 ① 「Ver3.0のEDINET勘定科目(6,400)(勘定科目コードを使用する)」は、
  主要な業種ごとの標準フォームが用意されています。
(2) デメリット
 ① 国税庁指定の標準フォームを使用し、CSVデータを作成する必要が
  あるため、一番手間のかかる方法です。
   ※「Ver2.0のe-Tax標準科目(1,600科目)(勘定科目コードを使用しない)」
    のCSVはかなり作成しづらいため、Ver3.0の使用をお勧めします。
 ② システムで読み込ませたCSV形式のデータは、システムから帳表形式で
  確認できません。
   帳表形式で確認するには、e-Taxソフト(PC版)での確認が必要です。

 【ご参考】[e-Tax]財務諸表のCSV形式データの作成方法
  https://www.e-tax.nta.go.jp/hojin/gimuka/csv_jyoho4.htm

Ⅱ 勘定科目内訳明細書
  下記は処理に手間がかからない順です。 ※手間がかからない方法が左です。
 「TKC専用フォーム」>「独自レイアウト」>「国税庁標準フォーム」

  お勧めの方法は、「TKC専用フォーム」です。
  各方法のメリット・デメリットは下記となります。

1.「TKC専用フォーム」
(1) メリット
 ① 一番利用されている方法です。
   独自レイアウトの方が楽に対応できるなどの理由がなければ、当該方法を
  お勧めします。
 ② CSVを作成せずに、Excelのまま読み込めます。
 ③ 国税庁標準フォームのように、異なる科目のデータを、1つのシートに
  まとめてからCSVを作成する手間が不要です。
 ④ 国税庁標準フォームより、入力がしやすいです。
   (例)国税庁標準フォームは日付を和暦で入力するところ、TKC専用
     フォームは西暦で入力できるなど
 ⑤ Excelの「データの入力規則」で、入力定義のヒントの表示や、入力値の
  チェックが行われます。
   ※入力定義のヒントは、「国税庁標準フォーム」でも表示されますが、
    入力値のチェックは行われません。
 ⑥ 必須項目をシステム側で設定し、設定漏れがないようにしています。
  1)「フォーマット区分」
    どの内訳書か見分けるためのキーとなる必須項目ですが、システムが
   設定しているので、当該項目はTKC専用フォームにはありません。
  2)「行区分」
    明細行の場合は0の入力が必須ですが、空欄は0とみなしてシステムが
   設定しているので、当該項目を未入力でもエラーになりません。
(2) デメリット
 ① 勘定科目内訳明細書のデータを、TKC専用フォームに移し替える作業が
  必要です。

2.「独自レイアウト」
(1) メリット
 ① 貴社で作成済のデータを利用するため、データ作成の手間が少ないです。
   また、レイアウトの設定作業は、一度行えば以後は不要なため、少ない
  手間で対応可能です。
   (レイアウトを変更した場合は、再度、設定が必要になります。)
 ② 合計行がある内訳書は、システムが自動で合計行を設定できます。
(2) デメリット
 ① レイアウトによっては、国税庁仕様のレイアウトに合わせるため修正が
  発生します。修正が大きい場合は、「TKC専用フォーム」を使用する方が、
  手間がかからないことがあります。
  
3.「国税庁標準フォーム」
(1) メリット
 ① ありません。
(2) デメリット
 ① 「TKC専用フォーム」のメリットの逆になります。

 【ご参考】[e-Tax]勘定科目内訳明細書及び法人税申告書別表等
          (明細記載を要する部分)のCSV形式データの作成方法 
  https://www.e-tax.nta.go.jp/hojin/gimuka/csv_jyoho2_meisai_31.htm
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