ASP1000R(国税の電子申告の部)
Q&Aコーナー
  整理番号:0099402
更 新 日:2022/01/07
テーマ データ作成
質問
 財務諸表や勘定科目内訳書の読込みで、利用不可文字にタブ(TAB)コードが表示される
のですが、見た目ではどれがタブコードか分かりません。
 また、Excelのセルに改行コードが含まれているようで、読み込ませた財務諸表や勘定
科目内訳明細書のデータが、意図しないところで別の明細に分かれてしまい、エラーが
発生します。

 タブコードや改行コード等の電子申告で使用できない文字を見つけるにはどうしたら
よいでしょうか?
 また、これらの文字の削除や置換等の対処方法も教えてください。
回答
 Excel、Word、及びメモ帳など(※)の標準的なアプリケーションをご利用の場合は、
以下の方法でタブコードや改行コードを削除できます。
 ※タブコードや改行コードの制御文字(印刷不可文字)を表示・編集可能なエディタを
  ご利用の場合は、ご利用製品のヘルプをご確認ください。

【ご参考】財務諸表等の読込みで問題になる改行コード
  改行コードは、ラインフィード(LF、char(10))やキャリッジリターン(CR、char(13))
 がありますが、財務諸表等の読込みで問題になるのはキャリッジリターンです。
  ※Windowsの改行はCR+LF、Excelのセル内の改行(Alt + Enter)はLFです。
  文字列内の改行コードにより、1明細(行)のデータが2明細(行)と認識され、
 意図しないエラーになります。

1.Excel
  ExcelのCLEAN関数を使用し、Excelファイルのセルに含まれているタブコードや改行
 コード等の制御文字(印刷不可文字)を一括して削除することができます。
  通常は改行コードが原因ですが、稀にアクセント記号などの制御文字(=目には見え
 ない動作制御用の文字)が含まれてエラーになることもあります。
  この場合も、CLEAN関数で制御文字を削除できます。

 【ご参考】CLEAN関数でタブコード、改行コード、その他制御文字を削除する方法
  CLEAN関数は、引数の文字列から印刷不可文字をすべて削除します。
  引数にセルを指定することで、制御文字が除かれた文字列を取得できます。
  独自レイアウトの財務諸表の元になったExcelファイルや、TKC専用フォームの
  Excelファイルで、当該関数を使用して制御文字を事前に削除できます。
  
                        参考資料1

 【ご参考】SUBSTITUTE関数でタブコード、改行コードを削除する方法
  SUBSTITUTE関数の第1引数に「処理対象のセル」、第2引数に「置換対象の改行
 コード(=CHAR(13)やCHAR(10))」、第3引数に「置換後の文字列の空文字等(=空文字
 の"""")」を指定することで、セル内の改行コードを削除(空文字に置き換え)します。
  (例)=SUBSTITUTE(A1,CHAR(13),"""") ※キャリッジリターンを削除する場合
    =SUBSTITUTE(A1,CHAR(10),"""") ※ラインフィードを削除する場合

  また、タブコードを削除する場合は、第2引数にタブコードの「CHAR(9)」を指定す
 ることで、タブコードを削除できます。
  
                        参考資料2

2.Word
  Wordの置換機能を使用し、CSVファイルやテキストファイルに含まれるタブコードや
 改行コードを削除(空文字に置き換え)する手順は以下のとおりです。
(1) テキストファイルやCSVファイルをWordで表示します。
(2) 「Ctrl + h」で「検索と置換」を表示します。
(3) 「オプション」ボタンをクリックし、「あいまい検索」欄のチェックを外します。
(4) 改行コードを検索(置換)する場合は、「検索する文字列」欄に「^P」を入力します。
  入力が難しい場合は、「特殊文字」のドロップダウンリストから「段落記号」を
 選択することで「^P」を入力できます。
  ※タブコードを入力する場合は、「^t」を入力します。
   入力が難しい場合は、「特殊文字」のドロップダウンリストから「タブ文字」を
   選択することで入力できます。
(5) 「次を検索」ボタンで該当の箇所を検索でき、「置換後の文字列」に何も入力せず、
 「置換」ボタン(「すべて置換」ボタン)をクリックすることで、改行コード等を削除
 (空文字に置き換え)できます。

 【ご参考】Wordでタブコードやスペースを表示する方法
  Wordのオプションを設定することで、タブコードやスペースを表示できます。
  (1) メニュー「ファイル」の「オプション」>画面左ペインの「表示」をクリック
  (2) 画面右ペインの「常に画面に表示する編集記号」欄で、「タブ」や「スペース」
    にチェックを付ける。
  
                        参考資料3

3.メモ帳(Windowsのメモ帳)
  メモ帳の置換機能を使用して、CSVファイルやテキストファイルに含まれるタブ
 コードを削除(空文字に置き換え)または全角スペースに置き換える手順は以下の
 とおりです。
(1) CSVファイルを右クリックし、「プログラムから開く」で「メモ帳」を選択します。
  「メモ帳」が表示されない場合は、「別のプログラムを選択」から「メモ帳」を
 選択します。
(2) メモ帳が表示された後、「Tab」キーを押下し、タブコードを入力します。
(3) 上記(2)で入力したタブコードを選択した状態で、「Ctrl + h」で「置換」画面を
 表示します。
  タブコードを削除する場合は、「置換後の文字列」には何も設定しません。
  タブコードを全角スペース等の他の文字で置き換える場合は、全角スペース等の該
 当の文字を入力します。
(4) 「置換をして次に」や「すべて置換」ボタンで、タブコードを削除(空文字に置き
 換え)または全角スペース等に置換します。
(5) 置換後は、レイアウト等を補正し、「Ctrl + Shift + S」で「名前を付けて保存」
 を表示し、以下の設定で保存します。
 ① 「ファイルの種類」を「すべてのファイル(*.*)」にし、ファイル名は元のファイル
  のままとします。(xxx.csv)など
 ② 「文字コード」は「UTF-8(BOM付き)」で保存します。
   (※)「UTF-8(BOM付き)」を選択できない場合は、「UTF-8」を選択します。
  
                        参考資料4
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