FX4クラウド(社福)
Q&Aコーナー
  整理番号:0108099
更 新 日:2024/01/12
テーマ 資産
質問  [2024年01月版]起動時に、「令和5年12月21日にご案内の障害の該当有無」の画面で、
リース資産の減価償却費の計算誤り等の影響により、期首帳簿価額が理論値と異なるリー
ス資産があると表示されました。
 期首帳簿価額の理論値は、どのように計算していますか?
回答 1.リース資産、国庫補助金等特別積立金の期首帳簿価額の理論値は、当期データのリー
 ス開始日、取得価額、リース期間等を基に、リース開始日の属する事業年度から次のい
 ずれかに達するまでの事業年度の減価償却累計額(取崩累計額)を取得価額から差し引
 いて計算しています。
(1) リース期間満了
(2) 令和5年3月期

2.リース資産の減価償却費の計算誤り等の影響により、期首帳簿価額が理論値と異なる
 リース資産があると表示された場合は、恐れ入りますが、必要に応じて期首帳簿価額の
 修正とFX4クラウド(社会福祉法人会計用)で帳簿価額の修正に伴う仕訳の追加計上を
 お願いします。

3.期首帳簿価額の理論値の計算例
(1) 例1 国庫補助金等特別積立金補助金を紐づけていないリース資産の場合
   当期データ :令和5年4月1日~令和6年3月31日
   リース開始日:令和1年5月1日
   取得価額  :1,000,000円
   リース期間 :60か月

   リース開始日の属する事業年度(令和1年度)から次のとおり計算します。
   以下のようなケースでは、期首帳簿価額が理論値と異なることとなります。
   ・令和5年12月21日にご案内の障害(リース資産の減価償却費の計算誤り)に該当
    する
   ・設立初年度で1年未満の事業年度がある
   ・リース開始日、取得価額、リース期間を基に計算した減価償却費より多く(又は
    少なく)計上している

 ①リース開始日の属する事業年度(令和1年度)(令和2年3月期)
  1)減価償却費:1,000,000 × 11 ÷ 60 = 183,333
  2)経過月数 :11
   「経過月数(11) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。
 ②令和2年度(令和3年3月期)
  1)減価償却費:1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)経過月数 :11 + 12 = 23
 「経過月数(23) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。
 ③令和3年度(令和4年3月期) 
  1)減価償却費:1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)経過月数 :23 + 12 = 35
   「経過月数(35) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。
 ④令和4年度(令和5年3月期)
  1)減価償却費:1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)経過月数 :35 + 12 = 47       
   「経過月数(47) < リース期間の月数(60)」だが、計算対象の事業年度が令和5年3月期
   なので計算終了。

 ⑤令和5年度(令和6年3月期)の期首帳簿価額の理論値
  1,000,000 - 183,333 - 200,000 - 200,000 - 200,000 = 216,667

(2) 例2 国庫補助金等特別積立金補助金を紐づけているリース資産の場合
   当期データ :令和5年4月1日~令和6年3月31日
   リース開始日:令和1年5月1日
   取得価額  :1,000,000円
   リース期間 :60か月
   国庫補助金等特別積立金
    固定資産の取得分 :500,000円
    借入金の償還補助分
     交付予定額(総額):250,000円
     交付予定額(当年): 50,000円
     交付予定年数  :5年
     前期までに受けた交付累計額:200,000円

   リース開始日の属する事業年度(令和1年度)から次のとおり計算します。
   以下のようなケースでは、期首帳簿価額が理論値と異なることとなります。
   ・令和5年12月21日にご案内の障害(リース資産の減価償却費の計算誤り)に該当
    する
   ・設立初年度で1年未満の事業年度がある
   ・リース開始日、取得価額、リース期間を基に計算した減価償却費より多く(又は
    少なく)計上している

 ①リース開始日の属する事業年度(令和1年度)(令和2年3月期)
  1)リース資産の減価償却費  :1,000,000 × 11 ÷ 60 = 183,333
  2)固定資産の取得分の取崩額 : 500,000 × 183,333 ÷ 1,000,000 = 91,666
  3)借入金の償還補助分の取崩額: 250,000 × 183,333 ÷ 1,000,000 = 45,833
  4)経過月数:11
   「経過月数(11) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。

 ②令和2年度(令和3年3月期)
  1)リース資産の減価償却費  :1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)固定資産の取得分の取崩額 : 500,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 100,000
  3)借入金の償還補助分の取崩額: 250,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 50,000
  4)経過月数 :11 + 12 = 23
  「経過月数(23) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。
 ③令和3年度(令和4年3月期) 
  1)リース資産の減価償却費  :1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)固定資産の取得分の取崩額 : 500,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 100,000
  3)借入金の償還補助分の取崩額: 250,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 50,000
  4)経過月数 :23 + 12 = 35
   「経過月数(35) < リース期間の月数(60)」かつ 計算対象の事業年度が令和5年3月期
   より前なので次の事業年度の計算へ。
 ④令和4年度(令和5年3月期)
  1)リース資産の減価償却費  :1,000,000 × 12 ÷ 60 = 200,000
  2)固定資産の取得分の取崩額 : 500,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 100,000
  3)借入金の償還補助分の取崩額: 250,000 × 200,000 ÷ 1,000,000 = 50,000
  4)経過月数 :35 + 12 = 47 
   「経過月数(47) < リース期間の月数(60)」だが、計算対象の事業年度が令和5年3月期
   なので計算終了。

 ⑤令和5年度(令和6年3月期)の期首帳簿価額の理論値
  1)リース資産
   1,000,000 - 183,333 - 200,000 - 200,000 - 200,000 = 216,667
  2)固定資産の取得分
    500,000 - 91,666 - 100,000 - 100,000 - 100,000 = 108,334
  3)借入金の償還補助分
   200,000 - 45,833 - 50,000 - 50,000 - 50,000 = 4,167
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