1.SXでは、得意先台帳で設定している「消費税転嫁方式」と「消費税端数処理」に
従って、消費税額を自動計算しています。
SXで計算した消費税額が得意先側で計算した消費税額と一致しない場合、SXの
設定が得意先との約定と一致していないケースが考えられます。次の手順で設定を確認
し、必要に応じて設定を変更してください。
(1) フルメニュー「基本情報」タブの「1 得意先の確認・登録・削除」を選択します。
(2) 「得意先一覧」画面が表示されますので、該当する得意先を選択します。
(3) 「得意先台帳」画面が表示されますので、「売掛・売上1」タブを選択します。
(4) 「売掛・売上1」タブ内における画面左下の「消費税転嫁方式」と「消費税端数処理」
が、得意先の約定と一致するように設定を確認します。
2.上記1での確認の結果、「消費税転嫁方式」または「消費税端数処理」の設定を変更
した場合、設定変更は今後入力する伝票から反映されます。
すでに入力済みの伝票に設定変更を反映させる必要がある場合は、次のとおり対処して
ください。
(1) 「消費税転嫁方式」が「外税・請求時一括転嫁」の場合
発行済み請求書を取り消してから、「売上・請求」タブの「43 請求書の発行」で
請求書を再度印刷します。
なお、発行済み請求書を取り消す手順の詳細は、次のQ&Aをご参照ください。
「発行済みの請求書を取り消す方法」
(2) 「消費税転嫁方式」が「外税・請求時一括転嫁」以外の場合
フルメニュー「売上・請求」タブの「24 伝票問合せ」で該当する伝票を問合せます。
[F5伝票訂正]ボタンをクリックして伝票訂正状態とし、任意の明細行において「金額」
欄の数値を変更します。その後、変更前の数値に戻した後、画面下部の[F4入力終了]
ボタンをクリックします。
3.なお、上記1のとおり、SXでは売上取引に係る消費税額を、システムで自動計算
しています。そのため、消費税額を個別に修正することはできません。
4.最後に、ご参考として「消費税転嫁方式」ごとの消費税額の計算式をご案内します。
(1) 外税・請求時一括転嫁の場合
日々の伝票入力時(納品時)には、消費税額を計算しません。
請求書の印刷時に、請求書単位で消費税額を計算し、消費税伝票を自動作成します。
【税抜請求合計 × 10/100 = 消費税額】
(2) 外税・納品時転嫁の場合
日々の伝票入力時(納品時)に、伝票単位で消費税額を自動計算します。
【税抜取引合計 × 10/100 = 消費税額】
(3) 内税の場合
日々の伝票入力時(納品時)に、伝票単位の税込取引合計額に基づいて、内、消費税
額を自動計算します。
【税込取引合計 × 10/110 = 内、消費税額】
(4) 「常に内税で取引する」商品の消費税額の計算
商品台帳で「常に内税で取引する」と設定している商品については、取引年月日(納
品日)により、消費税額の計算方法が異なります。
①取引年月日が令和5年9月30日以前の場合
得意先台帳で設定した「消費税転嫁方式」にかかわらず、明細単位で消費税額を計算
します。
1)数量入力する場合
【商品台帳における売上単価の内、消費税額 × 数量 = 内、消費税額】
2)数量入力しない場合
【税込取引合計 × 10/110 = 内、消費税額】
※なお、「消費税端数処理」は、得意先台帳における設定にかかわらず、常に「円未満
四捨五入」で処理します。
②取引年月日が令和5年10月1日以降の場合
税込み単価を税抜き化して消費税額を計算します。このため、従前の消費税額と異な
る可能性がありますので、ご注意ください。