1.本年の中途で主たる給与の支払者が入れ替わった場合、年末調整の対象となる給与
は次の範囲となります。(所基通190-2)
(1) A社が主たる支払者(甲欄適用)であった期間の給与
(2) 当社が従たる支払者(乙欄適用)であった期間の給与
(3) 当社で主たる支払者(甲欄適用)となった期間の給与
2.上記事例の場合、PX4クラウドには1(1)~(3)の給与のうち、(2)(3)の実績は登録済
みです。しかしながら、現在のところ(1)の給与実績を登録する機能がないため、お手数
ですが手計算で年末調整を行ってください。
3.なお、応用的な方法となりますが、次のような手順により、1(1)の給与実績を含
めてシステムで年末調整を自動計算させることは可能です。
注意点もご確認の上、当方法での運用もご検討ください。
【手順】
(1) 年末調整タブ「11 年調社員情報の入力(確認)」を選択し、主たる給与の支払者が
入れ替わった社員を選択します。
(2)「本人控除・前職分」タブで、1(1)の支払金額、税額を入力します。(注意点①)
(3)「摘要」タブを選択すると、上記(2)で入力した情報が自動編集されて表示されます。
[F5摘要入力]ボタンをクリックして「前職(」「退職日:」「)」といった不要な
文字を削除してください。
参考:国税庁HP(主たる給与の支払者が交代した場合の記載方法)
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hotei/7/11.htm
(4) 年末調整タブ「31 年末調整計算」で年末調整計算します。(注意点②)
【注意点】
①手順(2)で、支払者情報、社会保険料額は省略可能ですが、退職年月日は必須入力と
なっています。退職年月日には、A社が「主たる給与の支払者」でなくなった年月日を
入力してください。
②手順(2)および上記①の結果、帳表については次の3つで「前職分給与」が反映されま
す。
1)年調計算結果確認表
2)源泉徴収簿
3)給与所得の源泉徴収票
このうち、源泉徴収簿については、欄外に前職分情報が出力されるため、必要に応じ
て、前の「主たる給与の支払者」の情報であることを補記してください。